組織内サイレントマイノリティ

声を上げられない組織内少数派

能力は変化しないのか、伸ばせるのか、厄介な面倒がる人の傾向

自分の知っていること・体験したこと以外信じない人が「面倒がる人」の中で最も厄介である。ましてや上司や決定権者であれば何も新しいものを生まない組織になる。新しいことなど提案しようものなら「前例がない」「どんな意味がある」と切り捨て、働くモチベーションを下がる人だ。

キャロル・ドゥエックはこういう人のことを「伸ばしようのない能力が値踏みされ、都合の良い結果ばかりに目を向け、都合の悪いことは理由をつけて無視し、いつの間にか本当の自分を見失う」としている。能力を固定的(フィックスト)で変わらないと信じていることから「フィックストマインドセット」の人と名付けている。一方、人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができるという信念のある人を「グロースマインドセット」としている。

前者の能力を固定的に考える人はつまずいたらそれで失敗と思う。能力があるから学ぶ必要などなく、頭が良くて才能があるからそもそも努力する必要がないと思っている。本を読まないことを自慢し、ごく限られたことしか判断できないのに、かっこいいと自慢している部長がいた。わかること・できることにしか判断できない上司に職場の面々は失笑していたことを思い出す。

一方、後者は能力は伸ばせる、成長しなければ失敗であり、努力こそが人を賢く、有能にしてくれると信じている。新入社員がズケズケとモノ申していたが、フムフムと頷きメモを取ってキラキラした目で質問していた上司を思い出す。

厄介な面倒がる人の特徴は「フィックストマインドセット」の人であることはお分かりであろう。そして行動を変えるにあたって「グロースマインドセット」することであるが、どう取り入れていけばいいのか?

出典「マインドセット」(キャロル・S・ドゥエック、草思社、2016)

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